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東京友禅の歴史

東京友禅は、歴史的価値の高いものです。

東京友禅

年に一度開催される「染芸展」をご覧になった方々などは、「東京手描き友禅」についてはよくご存知かとおもわれます。染色体験もされたでしょうか。伝統工芸「東京友禅」の歴史について調べてみましょう。

東京友禅の歴史を知ろう

友禅染の歴史の始まりは扇絵師「宮崎友禅斎」が、呉服に染を依頼されたことでした。その手法が広がり「京友禅」「加賀友禅」また、沖縄地方で引き継がれ「紅型染」に発展しました。江戸時代の東京に、各地からより高い文化が集められ、その中に友禅染が含まれていて「東京友禅」となりました。粋な色使いの東京友禅は、現在、新宿区西早稲田の東京都染色工業協同組合によりその歴史を保存、伝承されています。広い東京のこの地に根づいたわけは、「東京友禅」特有の工法にあるようです。江戸時代の歴史書等から、流れる川の水にさらす様子がうかがえます。

手法を知ると、なぜ西早稲田かがわかります。

新宿区には、武士たちの館があった記録があり、奥行の長い土地に歴史が残されているようです。その近くで、上京した「東京友染」の職人さんも暮らしていたのでしょうね。東京友禅は、長い工程を一人でまとめ上げることでも、歴史的に珍しい手法といえます。構想を練り、下絵を描き、挿し色をするときにじんで隣の色と混ざらないように、細く糊を描きいれます。乾いたところで色をいれていき東京友禅ができます。後は、糊を落とすため、または余分な染料を洗い流すために、流れる水にさらす必要があります。「東京友禅」だけでなく「加賀友禅」を氷の解けた川の水にさらす光景は歴史的な観光にもなっています。雪解けの春の風物ですね。

神田川や隅田川でも、友禅染をさらす光景がありました。

最盛期の「東京友禅」を水にさらす様子は、神田川上流部だけにとどまらず墨田川にまで及んでいたようです。今では、神田川近くの新宿で歴史を感じる風情が残りますが、施設内の人工的に作られた川の水にさらすことが普通になってきました。関西から「下りもの」として友禅を広めた、大名のおかかえ染め師たちがくらした歴史ある街を眺めつつ、伝統工芸「東京友禅」を体験してみて下さい。制作したもの、またはお持ちの「東京友禅」の着物などのお手入れですが、着用後すぐに畳んでしまうことのないようご注意ください。風を通し、汗や汚れを落としてから、江戸の歴史を保存しましょう。


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