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牛首紬の歴史

発祥地の貴重な文化も紡がれています

牛首紬

牛首紬は、一般にはあまり認知度が高くない名前の着物です。しかしながら、石川県の無形指定文化財に指定されているなど、その歴史文化と技術の高さに裏打ちされた品質には定評があります。

牛首紬誕生の伝承について

牛首紬の生産地である、石川県白山市白峰は、旧地名が牛首村でした。生産地の名前がそのままブランド化した物が、牛首紬の名前の由来となっています。歴史として語り継がれているのが、平安時代末期に源氏の落人の妻が、この地に流れ着き機織の技術を伝授したと伝えられています。歴史的にこの地は傾斜地で耕地が少ないことから、「出作り」と呼ばれる農業形態が発達していた土地です。そしてこの働き方に適した生業の一つが「養蚕」でした。二匹の蚕が共同で一つの繭を作る「玉繭」というものがあるのですが、この玉繭を主原料として作られた物が牛首紬の着物です。地域的な必然性と技術が相まって、歴史文化のあるこの着物が生産されるようになりました。

牛首紬には厳密な定義があります

歴史ある着物の牛首紬ですが、牛首紬と呼ばれる正当な物にはいくつかの定義があります。この条件をクリアしていないと、牛首紬と正式に呼称できない事になっています。まず第一に、織糸はすべて玉繭から直かに挽いた玉糸を用いることが条件になっています。つまり普通の繭から挽いた生糸などで作成したものは、形状が一緒でも牛首紬とは言えないわけです。歴史文化に忠実であることが大事です。
第二に、高機により作られている事が指定されています。高機は大和織、京織などとも呼ばれ、機の構造が地織より高い位置になっていることから、こう呼ばれています。こちらも機械や地織で作成した物は、形状が一緒でも、牛首紬とは名のれない事になります。こちらについても歴史文化を忠実に伝承しているのが伺えます。

牛首紬の生産工程の特徴について

牛首紬は歴史の深い着物の一つですが、最大の魅力は紬織物と絹織物の両方の特性を秘めた独自の地風にあります。特性が顕著に表れているのが見た目の美しさと、丈夫さです。歴史文化を感じる事の出来る風合いのデザインは、日本人の心を引き付けます。また肌になじみがいいことからも、牛首紬は高い評価を得ています。牛首紬の生産工程で他の着物にはあまり見られない特徴として、全生産工程を一貫して行うというものがあります。ここにも歴史文化の忠実な伝承が見てとれますが、これにより確かな品質を実現しています。繭選びから始まり、糸をとって織って出来上がった物を検査するまで、全て同じ工房で行うことで、素晴らしい牛首紬が生まれています。


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