南部紫根染の製造方法について

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南部紫根染の製造方法について

南部紫根染その独自の製造方法

南部紫根染

岩手根紫の名で鎌倉時代からその名を知られていた南部紫根染は、その製造方法から美しいムラと年を追うごとに味わい深くなる風合いで非常に魅力的な岩手県の特産品です。どのように染められているのでしょうか。

布の準備から枯らしまで

南部紫根染の元となる布は、薄手で丈夫な別注織と美しい独特な風合いを出すために工夫された特別な木綿を使用します。製造方法はその布に付着している油分・糊分を完全に取り除く精練・糊抜きという作業を施すところからはじまります。精練された布は下染めという工程に移された後、乾燥させられます。南部紫根染の下染めではニシゴリの灰汁などから作られた媒染液に浸漬します。これは草木染という製造方法に欠かせない工程で、植物の色素の発色を良くし色落ちを防ぐ効果があります。南部紫根染は次に「枯らし」という工程に入ります。これは媒染液が生地に固着安定するまで半年以上寝かせて枯らすという製造方法をとります。

型彫り・型付けから縫い絞りまで

南部紫根染の製造方法はまだまだ続きます。生地ではなく、生地に着けられる模様の型も作らなければなりません。この工程を型彫りと言い、和紙に柿渋を塗ったものに図柄の下絵を描きそれに沿って切り抜き型紙とします。南部紫根染は現在、数百種類もの図柄があります。枯らし終わった生地の上に型紙をのせ露草の花から採取された青い汁で文様を摺り込む、型付けという作業を施します。型付け後の生地は縫い絞り・鹿子絞りという特殊な技術を身に着けた市内の家庭婦人たちの手によって長いもので一年以上かけて生地を縫い絞ります。南部紫根染は地元の人が製造方法の中の最も重要な工程の一つを受け持っているのです。製造方法の中で半年の枯らしやこの縫い絞りなど非常に時間のかかる工程が必要なのです。

染色から完成へ

南部紫根染の製造方法の山場である染色は紫根突きという準備から始まります。まず紫根か茜を臼で搗き熱湯で抽出濾過をして染色液を作り、その中に生地を入れ漬け込みます。紫根だけで染める南部紫根染の時はこの工程を一時間ごとに12回染め重ねを繰り返します。そこからさらに3~5年という長い年月を箪笥や棚で寝かせることで初めて本来の南部紫根染の色が出てきます。
染めあがったものは再び市内の家庭婦人の手で一つ一つ絞り解きをされます。その後、軽く水洗いして乾燥させ仕上げます。以上が大まかな製造方法です。長期的な手間のかかる工程だけでなく、多くの職人が製造方法の中の様々な工程で関わるという特徴から、全てを取りまとめる職人には技だけでなくリーダーシップやセンスが問われるとされています。

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